行儀作法のすすめ…家族で”マナー力”を育てよう

2010年06月01日 ofuku

ojigi行儀作法(マナー)は、立ち居振る舞いの仕方のことです。 

他の人への気遣いをあらわすための型ともいえるでしょう。 

この中で特に、敬意を表す仕方が礼儀作法(エチケット)です。 

 

行儀作法(マナー)はルール(規則)とは違います。
してはいけないことはルールです。 
たとえば、危険だったり、他の人に迷惑がかかるので、してはいけないことです。
だから守らなくてはなりません。 

 

いいこといけないことか、ルールとして教える方が、
幼い子にはわかりやすいですから、
食事や公共の場でのマナーも、まずルールとして躾けられていると思います。
ルール違反をさせないためには、なぜいけないかの理由をきちんと説明することが肝心だと思います。 

 

一方マナーは、自分で選ぶ行動です。
他の人を気遣う場合に、こうした方がいいことです。

 

たとえば、エレベーターを待っている時、降りる人の邪魔にならないように、ドアの正面でなく、横で待つことや、

電車やバスで、お年寄りや妊婦さん、赤ちゃん連れの方に席をゆずること、

出入り口で次の人のためにドアを抑えておくことなどはマナーでしょう。

 

マナーは、しなくてはいけないことではありませんが、社会の中で生活していく中で、

お互いに気持ち良く過ごせるように、気遣いや感謝を表す行いです。

社会の中で他者とかかわる時に必要な、ハイレベルで実践的なコミュニケーションスキルともいえるでしょう。

 

人によって、状況によって、マナーは異なるので、“自分と違う”、“守っていない”として、責めるべきものではありません。

異なる文化が交流する国際社会の中でコミュニケーションするには、臨機応変なマナー力が不可欠です。

マナーブックをルールとして身につけているだけでは、実際の社会では不足です。

価値観が多様化しているからこそ、質の高いマナー力が必要なはずです。

 

しかし一方で、マナーを学ぶことは容易ではありません。

“すべきこと“も多様化しているからです。

学校のカリキュラムの中で、道徳の本で教えられることではなくなっているのです。

マナー力をつけるには、数多くの体験とシュミレーションを通して、思いやる力と感じる力を伸ばしていく必要があります。

その根本になるのは、家庭の個性や価値観です。親のマナーによって、大きな差がつくものです。

 

コミュニケーションが取りやすい家族の中では、テーブルマナーのような基本的マナー以外は
あまり必要でないのかもしれません。
思ったことは何でも言い合えるのが家族という考え方もあるでしょう。

それでも、子どもたちの将来を思うならば、私たちは、その難題に意識して取り組むべきでしょう。

家族内でのコミュニケーションやマナーが、子どもたちに伝わります。

 

 

 

日本古来のマナーとして、江戸しぐさというものがあります。
電車の車内に貼られたAC広告機構のポスターをご覧になった方も多いでしょう。

 

 NPO法人”江戸しぐさ”によると、
「江戸しぐさ」は、江戸商人のリーダーたちが築き上げた、上に立つ者の行動哲学です。
よき商人として、いかに生きるべきかという商人道で、人間関係を円滑にするための知恵でもありました。

 

江戸時代の商人の子育てには、

「三つ心、六つ躾、九つ言葉、文十二、理(ことわり)十五で末決まる」

という言葉がありました。この言葉の意味は

 

三つ心
●3
歳までに人格の基礎が決まってしまうから、十分に愛情を注いで、思いやりのある子に育てなさい。

 

六つ躾
●6
歳までに行儀作法を躾けておきなさい。

 

九つ言葉
●9
歳までに、どんな時、どんな人にも失礼にならないような言葉遣いや会話ができるようにしなさい。

 

文十二
●12
歳までに、商売や生活に必要な、さまざまな用途の手紙を書けるようにしなさい。

 

理十五で末決まる
●15
歳までに、ものの道理がわかるようになっていないと、
 将来、商人として使い物にはなりませんよ。

 

武士の子ならば15歳前後で、成人の儀式「元服」を迎えていた時代ですから、
15
歳までに一人前の社会人として必要な知恵を身につけさせていました。

 

9歳にもなれば、商人として必要な会話術として、敬語はもちろん、お世辞などの実践的な受け答えも学ばせていたそうです。

 

 

現代の子供たちはどうでしょうか?
敬語がうまく話せなかったり、コミュニケーションが苦手な大人も多いようです。
働くために、ルールとして学べば良いことなのでしょうか?

 

実社会に関わるということは、働くことと同じではないでしょう。
子どもなりに社会とかかわっていく経験は、コミュニケーションやマナーを身につける一番の練習です。

大人や、年上の子供たちに注意されたり、失敗したりしながら、たくましく身につけていくものです。

 

他人の顔色ばかりを伺って行動するのは良くありませんが、顔色を伺って最も有効な行動をとれることは、実社会では必要です。
“今日のママは機嫌が悪そうだから・・・”と判断することは、“生きていく知恵”です。

子どもたちを過保護にせず、“もっといい話し方”もっといい行動をたくさん経験させたいものです。

 

マナーは家族での生活もHappyにしてくれます。

~してを卒業して、“~してください。ありがとうございます”といわれる方が、親子でも気持ちが良いです。
食事の後、“ごちそうさま”だけよりも、おいしかったです。と言われれば、家事の大変さも吹き飛びそうです。

子どもたちの成長は早いものです。“ありがとう”“ごめんね”が身に付いたら、応用編へと進めていきましょう。

“もっといい話し方””もっといい行動を探す習慣がつくと、親子関係も必要な距離が取りやすくなります。

仲良し家族でこそ、他人行儀“なマナーを取り入れてはどうでしょうか?

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