日本の社会保険制度を立て直す手立てはない

2011年11月28日 Saidani

翻訳:kawasaki

日本の社会保険制度を立て直そうとする試みで上手くいくものはない。どうしてかというと、経済全般の解決法が負の経済効果のものばかりだからである。なぜ政治家や官僚がいかにも解決策を見出すようなふりをし続けていることは誠に不思議である。その理由は公僕のみ知るところであろう。とはいうものの、迫りくる危機を何年間も知りながら解決策を一向に出さないのもミステリーの一部である。

現在のディベートは税制と福祉制度の改革である。政府の使う言語では増税と給付金減という意味である。

日本は安定して健全な社会を保つために国民一人ひとりが担う負荷を設定せざるを得ないところまで来ているので、消費税引き上げの気運が高まっている。

政府は、年金制度と医療サービスが破綻するのを恐れ、同時に社会保険制度と税制の両方を改革する動きである。– 日経より

問題なのは増税になると可処分所得が減り、消費需要にしわ寄せがいくことだ。それでも足りずに、政府は給付金を下げようとしている。そうすると経済に還元されるお金はますます少なくなり、消費需要も減少する。そして、それは税金による歳入が減り、資金不足と過剰支出の悪循環ができる。

日本は1989年に消費税を導入した。1997年に税率が3%から5%に上げられてから政府の長期借入金の未払残高はおよそ二倍になった。急速な人口の高齢化による社会保険経費の自然増により、この借金は年間1兆円の割合で増え続けている。

二つのコメントがある。先ず、消費税値上げと借金増加の関係に誰も気づかないのだろうか?税金とは常に経済的実績と政府歳入のバランスである。どこかの時点で、増税は経済的活動を圧迫するので、歳入減につながる。日本の借金が増えることには多くの制度上の理由があるが、最終的には政府がそのバランスを保つことに失敗しているのだ。収入より支出が大きいということだ。

2番目に、政府は年金制度への積立不足を長年議論してきている。この問題は急に起きたことではなく、日本の納税者はそれを理解するべきだ。ここ何年間も政府は問題を無視して、借り入れを続けたのだ。最近の世界金融危機と今起きているヨーロッパの借金問題は日本政府の手を押しただけだ。

年間108兆円の社会保険経費のうち60兆円は保険料で賄われている。国税と地方税を合わせに40兆円入って来なければ、年金制度と医療サービスは破綻する。

税制と社会保険制度の同時見直しの目的は、制度の合理化と消費税値上げを通して歳入と経費のギャップを埋めることにある。安住淳財務大臣は消費税値上げの障壁となるものをすべて除去するよう財務省官僚に働きかけている。

人口の変化のせいで、政府は増税は免れないとしている。2020年には15~64歳の労働人口を1990年の8590万人に比べると、7360万人に減少し、65歳以上の人口は2.4倍の3590万人となる。これは日本では保険料を払う人が継続的に減り、年金受給者が増えることを意味する。

政府は不足分をすべて借り入れている。提案されている消費税値上げは12~13兆円しかもたらさないが、給付金は全体額の4分の1にあたる27兆円削減されなければならない。ということは、政府はすべての日本人に快適な老後と低コストの医療サービスを提供するというわずか20年前にしたばかりの約束を破ることになるのだ。

しかし、政府は制度が最初からしっかり組みたてられておらず破綻は時間の問題だったということを認めるより、制度が現行のものにグレードアップされた時点ですでに分かっていた人口の変化せいにしている。  しかたがない。

五十嵐文彦財務副大臣が地元の埼玉県毛呂山市の有権者に会ったとき、計画されている同時改革は年金受給者と低所得者の生活を圧迫しないかという質問攻めになった。彼は増税分から低所得者の税金の一部を還付すると答えた。

これは官僚制度を拡大することと国民番号制度の方向に行くこと以外にはほとんど益がない。番号制度はコンピューターのデータベースで日本人一人ひとりのすべての財務と健康情報が含まれる。(また、別の問題として日本政府は個人情報の管理が甘いことと、利権者とのつながりが強いことが挙げられる。利権者たちは個人情報を手に入れてマーケティングは雇用の目的に使いたがっているし、官僚制度はシステムが破損しないと保証するには拡散しすぎている。) また、これは増税からの収入を減らし、驚いたことに次の記事にも書いてある。

しかし低所得者への税金還付は政府が計画通りの税収を得ることを阻むが、一方では政府が納税者の不公平感をなくすため高額所得者に多く課税する累進税制度を強制すれば経済的活力が失われてしまう。後者は税収の基礎となる経済的活動を縮小して本末転倒である。

残念ながら日本にとっては、この問題は日本政府には解決できない。しかしながら国債市場が解決してくれるだろう。国内での国債発行は限度に近く、現在購入している物より高い利回りを要求するであろう外国の投資家に頼らざるを得ないだろう。それは、金利コストを上げ、さらなる借入とより高い税率、そして給付金の減少というのがベストケースのシナリオだろう。ワーストケースは政府の債務不履行となり、政府を信じてきた人々の蓄えをすべて失わせることになる。

悲しいことにこの問題に本当の国家的解決法はない。政府は変わらなければならない状況に追い込まれるまではこのままで進むほかはない。だから日本の投資家と庶民は投資と資産を守る手だてを今取り始める必要があるのだ。我々が前に言ったように、個人の日本での借金を減らすことを考えるのにいいタイミングかもしれない。

 

  • http://www.scoop.it/t/modern-japan/p/741609310/seetell-jp 日本の社会保険制度を立て直す手立てはない | Seetell.jp | 現代日本社会 (Modern Japan) | Scoop.it

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